学習障害のある子どもとの向き合い方
学習障害の症状は1人ひとり違います。そのため、周囲の大人は個々に合った指導法を模索しなければなりません。学校教育法でも個々に合った指導が受けられるように明記されています。
学習障害の子どもと向きあう時は
学習障害は知能的な障害はありません。読み書きなど特定の分野に遅れがあるだけです。ですが、集団教育が主体となっている日本ではできないことばかりがピックアップされてしまうため、子どもは「できないことがたくさんある」=「失敗が多い」と認識しています。学習障害の子どもは大人に叱られる経験が多く自信も失っているため、まずは自信を取り戻せるようにサポートしていきましょう。
症状は1人ひとり違うため、その子どもに合った勉強法やトレーニング法をみきわめることが大切です。家庭でサポートする保護者や教育現場で関わっている教師だけではなく、医師や看護師など周囲の大人が一丸となって協力し合い、最適な勉強法やトレーニング法を考えましょう。
読むことが苦手な子どもには
まずは文字をしっかりと読めるようになることです。1文字読みからはじめて、単語や語句のまとまり、文章、といったように徐々に長く読めるようにしていきましょう。単語や語句の読み方を音で教え、それから意味を教えて例文を作って語彙力を高めていく、と段階的にすすめることが大切です。
書くことが苦手な子どもには
書くことが苦手な場合は、実は読むことを苦手にしている場合が多いので、書き方を教える前に流暢に読めるように指導していきましょう。流暢に読めるようになると自然とひらがなの書き取りが上達していきます。書き方はなぞり書きからはじめ、習得度にあわせながら模写、聴写、とすすめていきます。漢字の書き取りは漢字の書き順や漢字の旁(つくり)と偏(へん)に着目して教えたり、語呂あわせで句を作って唱えたりすると覚えやすいです。
計算が苦手な子どもには
計算が苦手な場合はとにかくたくさんの問題を解いてパターンを覚えることを優先するのが一般的ですが、学習障害の子どもにいきなりたくさんの問題を解かせても、さらに自信を失わせてしまうだけです。少ない問題をゆっくりと丁寧に解くようにしましょう。その際に、わからない問題は答えを教えるのではなく、なぜその答えになるのかの道筋も一緒に教えると理解しやすくなります。
甘やかしすぎないことも大切
できないことを受け入れることは大切ですが、ミスをみのがすことではありません。そこを間違えると「できなくても大丈夫」と思い込んでしまい、勉強に前向きに取り組まなくなってしまいます。不必要に褒めるのではなく、どこまでできたのか、事実に基づいて褒めることが大切です。
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学習障害のある子どもを支える施設
自ら学ぶ力を養う「放課後等デイサービス」
学習障害の子どもをフォローする「放課後等デイサービス」は施設によって取り組む内容が違います。学習塾タイプなら、個々に合わせて指導してくれるので自信をなくした子どもたちも前向きに勉強に取り組むことができます。